大道芸(ストリートパフォーマー)のフェスティバルは、2009年から高松の有志によって連携され続けられてきました。
自然の脅威の前に私たち人間の存在を思い知らされた3月11日の大災害。
パフォーマーやミュージシャンもそれぞれの生き方を再確認させられた感があります。
今、再び活動を始めた彼等は新たな思いで自分たちの表現に向き合っています。
演ずる彼等と見る観客、両者がいて初めて生まれるもの。
笑いや技術やあたたかさを手に、もう一度「人と人が生身で共鳴する、個と個の人間を感じあうこと」その尊さを心に今年の大道芸の風景に挑みたいと思います。
新たな「人のまつり」として。
日程:2011年10月1日(土)2日(日)11時~18時(予定)
出演:国内外大道芸パフォーマー 7組13名
会場:サンポートデックスガレリア、JR高松駅前、高松丸亀町商店街
主催:MUSIC BLUE TAKAMATSU 実行委員会(「高松市」、「シンボルタワー開発株式会社」、「高松丸亀町商店街振興組合」「四国旅客鉄道株式会社」「一般社団法人 街角に音楽を@香川」)
後援:瀬戸内国際芸術祭実行委員会 社団法人 香川経済同友会
以下レポートです。
「人のまつり」とサブタイトルをつけた「たかまつ大道芸フェスタ2011」、震災後、東北などを慰問したホットなハートを持って、7組のパフォーマーは高松に来てくれました。
今回はそれぞれの強い個性を持った方がたが集まり、その空気感やアプローチが魅力でした。
「同じ組み合わせのメンバーがいても場所によって生まれる雰囲気が全然変わってくる」という言葉が印象的でしたが、彼等の高松の印象は「あたたかく」「寛容」「洗練さ」とのことでした。
うれしいことにダークラクーも来てくれて、また素晴らしく空気が一変する様も見せてくれました。
フェスティバルを始めて3年目の今回強く感じたのは、もう観客が彼等を期待して見に来ていらっしゃる、その関係性が確実に進化していたことでした。ある方がたのコメントを借りますと、「見知らぬ人ばかりの会場が一瞬で一体になる感覚。今思い出してもゾクッとします。」「なぜか涙が出そうになりました」など・・、居合わした人々の空気が密度を増していました。
商店街からサンポートに行くと、JR駅前広場では「ゆきんこあきら」に人だかりがし、デックスガレリアでは「Daichi」が歓声を浴び、それはすでに「フェスティバル」の場の空気となっていました。ダークラクーを追う人々の近くで、すでに他のパフォーマーの前に席を取っていたり、観客が回遊を楽しんでいる様子もありました。
大道芸の風景は高松になじんできたようです。とにかくどの会場でも子供たちや年配の方がたまでもが笑顔に包まれ、時には人が繋がるその場の暖かさに、涙する方も。
最後の夜会ではずっと手を振る方がた、「ユキンコアキラ」の書いた絵が、祭りの後の余韻を作っていました。
まさに人が人に届き、人と人が繋がる「人のまつり」となったこと、本当にうれしく思いました。
全てを終えた夜、余韻の残るデックスガレリアで皆で寝転がって空を見上げながら、様々語りました。
瀬戸内に生まれた素敵なフェスティバル、高松に育つよう、頑張って行きたいですね。